裏に隠れる事実を捉える
たまたま近くの図書館でふらふらしていたら読みたいと思っていた「ファクトフルネス」が置いてあったので借りて読んだ。
各章のまとめ部分が良かったので、ひとまずそれを抜粋してみよう。
ファクトフルネスとは...
- 話の中の「分断」を示す言葉に気づくこと
- ネガティブなニュースに気づくこと
- 「グラフは、まっすぐになるだろう」という思い込みに気づくこと
- 「恐ろしいものには、自然と目がいってしまう」ことに気づくこと
- ただひとつの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気づくこと
- ひとつの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと
- いろいろなもの(人も、国も、宗教も、文化も)が変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくこと
- ひとつの視点だけでは世界を理解できないと知ること
- 誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと
- 「いますぐに決めなければならない」と感じたら、自分の焦りに気づくこと
ファクトフルネスの大まかなルール
- 分断本能を抑えるには...
大半の人がどこにいるかを探そう - ネガティブ本能を抑えるには...
悪いニュースの方が広まりやすいと覚えておこう - 直線本能を抑えるには...
直線もいつかは曲がることを知ろう - 恐怖本能を抑えるには...
リスクを計算しよう - 過大視本能を抑えるには...
数字を比較しよう - パターン化本能を抑えるには...
分類を疑おう - 宿命本能を抑えるには...
ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう - 単純化本能を抑えるには...
ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう - 犯人探し本能を抑えるには...
誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じよう - 焦り本能を抑えるには...
小さな一歩を重ねよう
所感
全体を通して、数字を自ら確かめる大切さを説いていた本であったと思う。
一方で数字を過信しすぎないことも大事とあった。
感覚的にはすごい分かる。
数字は見ないよりは見た方が絶対に良いが、それに固執しすぎるとよくない。
なぜなら世の中は想像以上に複雑にできており、関連するすべての数字を計測できるとは限らないから。
恐怖本能、過大視本能、焦り本能の3つは似ていると思っていて、これらは確かに数字を見ることで冷静を取り戻すことはできそう。
自分はそのあたり弱めなので肝に銘じておこう。
その他、事実ベースで知らないことがたくさん書かれていて面白かった。
世界を4つの所得レベルに分ける話が個人的にはなかなか衝撃を受けた。
正直、4つすべての所得レベルが日本における「貧困」と呼ばれるレベルであり、レベル3まででも60億人いるとのこと。
自分たちは相当恵まれている。
あともう一つ。
平均寿命の変化というグラフが載っていて、1800年代の平均寿命は31歳だったとのこと。
200年前でそんなものだったのか・・・と。
2017年では72歳まで上がっている。たった200年で凄まじい変化が起こっている。
最近ではコロナが大流行したり、AIが急激に発展したり、とんでもない時代だ。
逆に言うと、とんでもなく面白い時代の真っ只中にいる。
その中でも一喜一憂しないで、ファクトベースで一歩ずつ進んでいきたい所存。