インサイドセールスを始めた話
愚直にTHE MODELをやってみようということで、今まで会社的にノータッチだったインサイドセールスを始めてみた話。
具体的には資料請求がされた際に、架電して商談化する仕事。
自分は基本的に電話が嫌いなタイプで、荷物の再配達などでも電話はせずにLINEやネット経由で依頼する。
行きつけの美容院は知り合い期間が長いので比較的躊躇なく電話できるが、電話以外の手段がオープンされていたら電話はしないと思う。
そんな自分にとって、全く見知らぬ資料請求の相手に電話をするハードルは正直高く、いろんな理由をつけて今までやって来なかった。
が、セールスチームを立ち上げるにはそんなことも言ってられんということでやり始めた。
最近、インサイドセールスデビューしました。何だか人間として一皮剥けた感があります...!
— 柴田 和祈|microCMS (@shibe97) September 28, 2023
一般的なセールスの人からしたら「何言ってんだコイツ・・・」という感想かもしれんが、まぁ感じ方は人それぞれということで。
発見したこと
実際にやってみるまでは、別に商談したい人は電話せずともお問い合わせしてくるだろうし、電話したからといって商談数がそんなに変わるわけでもないだろうと思っていた。
これは間違いで「お問い合わせするまではいかないが気になっているという状態」というのが普通にあり、機を逃すとこの状態は失われてしまう可能性があるということが分かった。
資料請求というのは当然何らかの理由があって行なっている。「特に理由もなく資料請求をする人はいない」というのも意外と盲点かもしれない。
そして、電話してみると驚くほど好意的である。これは完全に自分の固定観念が崩された。
むしろ電話が来るのを待ち望んでいたケースもそこそこある。拒否はほとんどなく、感謝が大半。
個人的には大きな衝撃を受けた。
プロダクトの口コミが強みになる
会社として今までプロダクトに全フォーカスしており、口コミのみでARR数億まで伸びている状況だった。
口コミが良いと、当然インバウンドの質が高くなる。
資料請求もインバウンドの一種なので、口コミが良いとその際のモチベーションがかなりポジティブ寄りになる。
これは商談率に大きく影響する。
上に書いた、電話してもほとんどの人が好意的というのも完全にプロダクトのおかげだと思う。
セールスは直接的に売上を作るのに対し、プロダクトは顧客満足度や口コミに影響を与えるため売上からは遠い。
そのため、経営としてはどうしてもセールスを重視しがちになってしまうと思うが、プロダクトが生み出す口コミがセールスにとって強力な追い風になることを忘れてはならない。
インサイドセールスのノウハウ
少なくとも確実に大事だと言えるのは、さまざまなパターンのスクリプトを用意しておくこと。
これだけで心理的な不安はかなり取り除くことができる。
スクリプトなしで電話に臨むのは、プレゼン資料なしでプレゼンに臨むくらい無謀。
自分の場合は、電話する際にその相手向けに少しずつ調整したスクリプトを毎回用意している。
留守電もかなり大事。留守電に繋がった時の文言もちゃんと用意しておく。
留守電を残すと意外と50%以上の確率で折り返してくれるイメージがある。日本人は律儀で素晴らしい・・・!
折り返しがあった時点でほぼ勝ち確である。
あともう一つ。
電話にて商談OK出た際に
— 柴田 和祈|microCMS (@shibe97) October 17, 2023
「では登録いただいたメールアドレス宛に予定調整のメールを送りますね」
「お願いします」
とやり取りをした場合に、実際にメール送ってもスルーされる可能性はあるけど、された経験はほとんどない。
電話越しでも生身の人間とした約束は守らなくてはならない心理が働く。
これは下記の記事中の「コミットメントと一貫性」に該当しそう。一年前に書いた記事だが、セールスを経験している今見返してみるとかなり納得感がある。
- 人を動かす心理学|柴田 和祈
- 〇〇をしたら人は△△と思うという心理的な直感について学びたかったため、「影響力の武器」を読んだ。世の中に溢れている様々な心理テクニックが紹介されている。
- https://www.mythinkings.net/psychology-of-persuasion
意外と会社の受付につながるケースもあり、構えていないと即時対応できない。
少なくとも相手の部署名と名前はしっかりメモしておく必要がある。
おわりに
まだまだペーペーだけど、気付いたこと・学んだことを赤裸々にまとめてみた。
何事もまずはやってみることが大事。
とりあえず今は自分自身で道を切り開いていって、後に仕組み化していければと思う。
そして、弊社の場合はやはりセールスにもエンジニアリングの知識が必要になるので、この領域をバトンタッチできる人を見つけるのはなかなか骨が折れそう・・・。
我こそは!という方がいましたら、ぜひご連絡ください。